関西財界の代表者らが中国の政府や友好団体と経済協力などについて話し合う訪中団が24日、北京に着いた。関西財界の訪中は2012年以来、12年ぶり8回目となる。28日までの滞在中、25年4月に開幕する大阪・関西万博への来場も呼びかける。
訪中団は、関西経済連合会と大阪、京都、神戸の商工会議所、関西経済同友会などの7団体で構成する。団長は、関経連の松本正義会長(住友電気工業会長)と大商の鳥井信吾会頭(サントリーホールディングス副会長)が共同で務める。規模は、北京で合流する人や同行記者も含めて85人。前回12年の51人より30人以上増えた。
訪中団は、中国政府の幹部らと会い、邦人の安全確保やビジネス環境の改善などを要望する。中国側が力を入れる展示会「中国国際サプライチェーン促進博覧会」を訪れ、貿易や投資の協力についても話し合う。北京中心部で万博への来場を呼びかける催しも開く。
関西財界が初めて訪中団を送ったのは、日中国交正常化の前年の1971年で、その後も関係強化に努めてきた。日本にとって中国は最大の貿易相手国で、中でも関西は中国との輸出入の比率が高い。
だが、経済安全保障をめぐる米中対立の影響もあり、23年の日本から中国への直接投資は前年に比べ大幅に減った。難しいビジネス環境下での訪中となる。(北京=諏訪和仁)